QGIS(キュージーアイエス)は、オープンソースのGISソフトウェアで、誰でも無料で使うことができます。
世界中の企業・自治体・研究機関などで幅広く活用されており、オープンソースGISの代表的な存在となっています。
商用GISと同等の機能を持っており、地図の作成やデータ分析、ルート検索、統計解析など、幅広い業務に活用できるのが特徴です。
QGISはこんな方におすすめです
・GISを導入したいが、商用GISのライセンス費用が高すぎる
・無料で使えるGISソフトを探している
・地図を作成・編集・分析したいが、難しいソフトは使いたくない
・プラグインを活用して、業務に合わせたGISツールを作りたい
そこで、本記事ではQGISとは何か?どんなことができるのか?を、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事を読むと、以下のことが分かります。
✅ QGISとはどのようなソフトなのか?
✅ QGISの特徴・メリット
✅ QGISのデメリット
QGISの基本を理解し、業務への活用方法を考える第一歩として、ぜひ参考にしてください。
QGISの主な特徴・メリット
QGISは、無料で使えるにもかかわらず、高機能なGISソフトウェアです。
商用GISと同じような機能を備えており、地図作成・データ分析・空間解析など、幅広い用途に対応できます。
【QGISの主な特徴(メリット)】
・無料で使える(商用GISと同等の機能がある)
・空間解析や経路検索など、高度な分析ができる
・プラグインで機能を拡張し、業務に特化したカスタマイズが可能
このように、QGISはコストをかけずに高機能なGISを活用したい方にとって、非常に魅力的な選択肢となります。
ここでは、QGISの主要な特徴とメリットについて詳しく解説します。
無料で使える(ライセンス費用ゼロ)
QGISの最大のメリットは、完全に無料で利用できることです。
商用GIS(ArcGISなど)はライセンス費用が発生し、年間数十万円かかることもありますが、QGISは導入費用ゼロで、誰でも自由にダウンロードして使うことができます。
【コスト比較(例:ArcGIS vs QGIS)】
GISソフト | 価格 |
---|---|
ArcGIS Pro | 年間約200,000円~(機能によってはさらに高額) |
QGIS | 無料 |
「GISを使いたいけどコストが気になる…」という場合、QGISは非常に魅力的な選択肢になります。
一般的なGIS機能をしっかりカバー + 高度な分析にも対応
QGISには、地図作成や計測、検索、分析といった一般的なGIS機能が一通り揃っています。
さらに、必要に応じて空間統計やシミュレーションなどの高度な分析機能にも対応しています。
「無料だから機能が少ないのでは?」と思われるかもしれませんが、実際には商用GISと同等のことが問題なく行えます。
業務でよく使われる基本機能から、応用的な分析まで、幅広い用途に対応できるのがQGISの強みです。
【QGISでできる主な機能】
・距離や面積の計測(測量・都市計画に活用)
・ヒートマップの作成(犯罪発生地点や人流データの可視化)
・バッファ解析(施設からの影響範囲を分析)
・経路検索(最短ルートの計算)
・標高解析(地形データを活用した解析)
プラグインで機能を拡張できる
QGISの大きな特徴のひとつが、プラグイン(拡張機能)を使って機能を自由に追加できることです。
標準機能だけでも多くのことができますが、プラグインを活用することで、より実務に沿った作業や高度な処理、自動化などが可能になります。
さらに、Pythonを使えば独自のプラグインを開発することも可能です。
たとえば、「特定の業務に合わせた自動化ツール」や「誰でも使えるシンプルな操作画面」を作成し、業務の効率化につなげることができます。
QGISのデメリット(注意点)
ここまで、QGISの多くのメリットや活用方法を紹介しましたが、すべてが完璧というわけではありません。
QGISを導入する際には、いくつかの注意点も理解しておくことが重要です。
【QGISのデメリット(注意点)】
・公式のサポートがない。
・初心者には操作が少し難しい。
・ArcGISの一部機能が使えない。
ここでは、QGISを使う上でのデメリットや課題を紹介します。
公式のサポートがない(自己解決が必要)
QGISは無料のオープンソースソフトウェアであるため、公式のサポート窓口がありません。
そのため、操作方法がわからないときやトラブルが発生したときは、自分で調べる必要があります。
【自分で調べる方法】
・QGISの公式ドキュメントやフォーラムを活用する
・YouTubeのチュートリアルや技術ブログで学ぶ
・弊社のようなQGIS導入支援・サポートサービスを利用する
「QGISを使いたいけど、トラブル対応が不安…」という場合は、専門家のサポートを活用するのも一つの方法です。
初心者には操作が少し難しく感じる
QGISは高機能で柔軟性がある一方で、初心者にとっては操作にやや専門性を感じる場面もあります。
ArcGISのような商用ソフトは直感的な操作ができる設計がされており、初心者にとっては取っつきやすいと感じられることもあります。
ただし、どちらもGIS特有の概念(レイヤー、属性情報、空間分析など)を理解する必要があり、基本的な学習はどのソフトでも必要です。
【初心者がQGISに慣れる方法】
・初めての方は、基本操作を学ぶためのチュートリアルを活用する
・QGISのトレーニングやワークショップに参加する
・業務に特化したQGISプラグインを導入し、操作を簡略化する
「QGISは難しい」と感じる場合でも、使い方を学べば十分に活用できるようになります。
ArcGISの一部機能(3D解析・クラウドGIS連携など)が使えない
QGISは商用GISと同等の基本機能を備えていますが、一部の高度な機能(3D解析・クラウド連携など)はArcGISに劣る部分があります。
特に、以下の機能が必要な場合は、QGIS単体では対応が難しいことがあります。
・高度な3D解析(都市モデルの作成など)
・ArcGIS OnlineのようなクラウドGISとの直接連携
・大規模な地理データを高速処理する機能
しかし、QGISだけでは足りない部分もプラグインや外部ツール(GRASS GISなど)と組み合わせることで補完できる場合が多いです。
【足りない機能を補完する方法】
・プラグインや外部ツール(GRASS GISなど)を活用する
・必要に応じて、QGISとArcGISを組み合わせて使う
このように、QGISにはいくつかの注意点がありますが、適切な対策をすれば、問題なく活用することができます。
特に、無料で利用できるという大きなメリットを考えれば、デメリットを上回る価値があると言えます。
また、弊社ではQGISの導入支援や操作サポートも行っているため、業務でQGISを活用したい方も安心して導入できます。
まとめ
本記事では、QGISとは何か?どのような特徴があるのか?について詳しく解説しました。
QGISは、無料で利用できるオープンソースGISでありながら、商用GISと同等の機能を持つ高性能なソフトウェアです。
地図の作成・編集、データの分析、経路検索、シミュレーションなど、幅広い業務で活用できます。
重要なポイントは以下の通りです。
✅QGISは無料で使えるオープンソースGIS
✅地図作成や分析など、基本的なGIS機能が一通り使える
✅プラグインで機能を追加・カスタマイズできる
✅操作に慣れは必要だが、学べば十分に活用可能
✅コストを抑えてGISを導入したい企業・自治体に最適