地物の表示・非表示を、もっと簡単に切り替えられたら便利なのに…
そう感じたことはありませんか?
たとえば、「この施設だけ表示したい」「複数の項目を同時に表示したい」といった場面では、
毎回フィルタ条件を入力したり、レイヤのON/OFFを手動で切り替えたりと、手間がかかってしまうことがあります。
そんなときに役立つのが、QGISの「プラグイン」で使えるチェックボックス付きコンボボックスです。
選択肢にチェックを入れるだけで、対象の地物を複数まとめて表示・非表示にできるので、
QGISに不慣れな方でも直感的に操作できます。
今回はこの「チェックボックス付きコンボボックス」を活用して、「複数条件でのフィルタリング操作を簡単に行う方法」をご紹介します。
どんなことができるのか(活用イメージ)
チェックボックス付きコンボボックスを使えば、
複数の条件を“選ぶだけ”で、対象の地物をまとめて地図上に表示・非表示にできます。
このサンプルでは、都道府県名の一覧から複数の名前にチェックを入れると、該当するエリアだけがリアルタイムで地図上に表示されます。
チェックを外せば、そのエリアは非表示になり、何度でも選び直すことが可能です。
(属性テーブルには「都道府県名」の情報が含まれており、これをもとに表示の切り替えが行われています。)
このように、チェックボックス付きコンボボックスを使うと、
「複数の対象を一括で切り替える操作」が、誰でも簡単に行えるようになります。
【活用シーンの例】
・複数の市町村を選択して、該当エリアのみを地図上に表示する
・施設の種類(例:病院・学校・避難所)を複数選んで、それぞれの場所を同時に表示する
・調査対象エリアを「該当する区分だけ」に絞って確認する
この機能を活用するメリット
この活用方法では、複数の条件をまとめて選び、一括で地物の表示・非表示を切り替えることができます。
「一つひとつ条件を変えるのが面倒…」「毎回何度も操作している…」といった手間を、大きく減らすことが可能です。
QGISの操作に不慣れな方はもちろん、業務の中で繰り返し同じ操作をしている方にとっても、業務効率の改善につながる便利な仕組みです。
【複数条件をまとめて切り替えできる】
QGIS標準のコンボボックスでは「1つの条件」しか選べませんが、
チェックボックス付きコンボボックスを使えば、複数の項目を同時に選択・表示できます。
たとえば、「特定の市区町村をまとめて表示したい」「複数の施設種別を一括で見たい」といった場面で、
何度も選び直す手間なく、瞬時に必要な情報を表示できます。
【だれでも直感的に操作できる】
複雑なフィルタ条件や手入力は不要で、「チェックを入れるだけ」のシンプルな操作なので、 QGISの操作に不慣れな方でも迷ったり間違えたりせずに使えるようになります。
属人化しがちなフィルタリング操作も、誰でも扱える仕組みにすることで作業の分担もしやすくなります。
【業務に合わせた柔軟な活用ができる】
表示項目は自由に設定できるため、市町村、施設区分、管理エリアなど、どんな属性にも対応可能です。
フィルタ対象を変更するだけで、さまざまな業務のニーズに合わせて柔軟に使うことができます。
このようなUIの改善は、現場からの“使いやすくしてほしい”という声に応える手段にもなります
どんな業務で活用できる?
この機能は、属性ごとに対象を絞り込む場面で非常に効果的です。
以下のような業務で活用が期待できます。
・建設業務:複数の工区や対象エリアをまとめて確認
・防災関連:複数の避難所や災害拠点を同時に表示
・施設管理:複数の施設区分(例:公園・公共施設・貸館など)を切り替え表示
・環境調査:複数の保護区種別や調査地点を重ねて確認
まとめ
今回ご紹介した「チェックボックス付きコンボボックス」は、QGISで複数条件を簡単に指定して、対象データだけを地図に表示できる便利な機能です。
地物の絞り込みを“選ぶだけ”で直感的に行えるため、QGISの操作に不慣れな方でも安心して使えます。
「毎回似たようなフィルタ設定を繰り返している」「誰でも使いやすい地図ツールにしたい」といったお悩みも、こうしたUIの工夫で解決できます。
【このような仕組みを導入したいときは?】
QGISのカスタマイズやプラグインの導入は、専門知識が必要な場合があります。
弊社では、お客様の業務内容に合わせたプラグイン開発・導入支援を行っています。
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